電信柱。
閲覧者さんからリクエストと言ふか、A沢女史の近況を訪ねられたので、A沢女史の話をひとつ。
この前、A沢女史の知り合ひ、と言つても仕事関係なんだけど、会社にイギリス人が訪ねて来たんだ。
近くまで来たからと言ひつつ、手土産を差し出すイギリス人。
全く、人に気を使はせる、いや、愛されてゐるんだな、A沢。
見てゐると、二人して何やらヒソヒソと、英語多めの日本語で話しては笑つてゐる。
どうやら俺の話をしてゐるらしいと云ふ事が判つたので、コッソリとその場を離れやうとしてゐると、突然、A沢女史が俺を見た。
「ねえ。」
「はい?」
俺は如何にも忙しいやうな素振りをしながら、A沢女史の横に立つイギリス人に挨拶をした。
「ねえ、電信柱つて英語で何て言ふんだつけ。」
イギリス人はすまなさうに俺を見ながら苦笑してゐる。
A沢女史の如何にも楽しさうな笑顔とは対照的だ。
「さあ、判らないけど…なんで?」
A沢女史は顎に人差し指を当てて、上目遣ひに俺を見た。
「あなたの事を、電信柱みたいでせう、つて彼に言ひたいの。」
いつたい何の為にだ。
あなた方がファンだと仰有るA沢はね、かう云ふ奴なんですよう。
因みに英語で“電信柱”は“telegraph pole”ださうです。イギリス人が教へてくれました。
この前、A沢女史の知り合ひ、と言つても仕事関係なんだけど、会社にイギリス人が訪ねて来たんだ。
近くまで来たからと言ひつつ、手土産を差し出すイギリス人。
全く、人に気を使はせる、いや、愛されてゐるんだな、A沢。
見てゐると、二人して何やらヒソヒソと、英語多めの日本語で話しては笑つてゐる。
どうやら俺の話をしてゐるらしいと云ふ事が判つたので、コッソリとその場を離れやうとしてゐると、突然、A沢女史が俺を見た。
「ねえ。」
「はい?」
俺は如何にも忙しいやうな素振りをしながら、A沢女史の横に立つイギリス人に挨拶をした。
「ねえ、電信柱つて英語で何て言ふんだつけ。」
イギリス人はすまなさうに俺を見ながら苦笑してゐる。
A沢女史の如何にも楽しさうな笑顔とは対照的だ。
「さあ、判らないけど…なんで?」
A沢女史は顎に人差し指を当てて、上目遣ひに俺を見た。
「あなたの事を、電信柱みたいでせう、つて彼に言ひたいの。」
いつたい何の為にだ。
あなた方がファンだと仰有るA沢はね、かう云ふ奴なんですよう。
因みに英語で“電信柱”は“telegraph pole”ださうです。イギリス人が教へてくれました。