ヴァージンロード。
今日、姪つ子が花嫁になりました。
叔父馬鹿な俺は、新郎新婦入場からウルウルしつ放しで、姪つ子の晴れ姿を一瞬たりとも見逃すまいと、煙草を吸ひに行く事も出来ませんでした。
二回目のお色直しの時に突然司会の人に呼ばれてゆくと、姪つ子を控へ室までエスコートする様に言はれました。
戸惑つてゐる俺に、
「私ね、ずつと大人になつたらおーちやんと腕を組んでヴァージンロードを歩くんだつて思つてたのよ。だからその代はり。」
振り返つたら花婿くんもお義兄さんも、ニコニコして俺を見てる。思はず目頭を押さへてしまひました。