Change The World
「このベッド、ボディソニックぢやん。」
シャワーを浴びて部屋へ戻るなり彼はベッドへ飛び乗つた。
「うるさいのは勘弁してくれよ。」
嬉々としてスイッチをいぢる彼を見ながら、俺は体を起こして煙草に火を点けた。全くの無音がいいと言ふ訳ではないが、セックスをするのに果たして音楽は必要だらうか。
有線チャンネルを暫しさまよつてゐた彼は、目当ての曲を漸く探し当てたのか、お待たせと言つて俺に寄り添つてきた。
シーツの下からは音楽と、それに伴ふ振動が上がつてくる。彼は唇だけで小さく歌ひながら、既に興奮の色を示し始めた体を俺の体に絡ませる。
「知つてる?この曲。」
「サビだけな。」
リズムに合はせて後ろから突き上げながら、背中に唇を押し当ててサビの歌詞を歌ふ。
変はらない世界。
叶はない夢。
街角でこの歌を耳にする度に、俺は彼の幸せを祈つてゐる。
シャワーを浴びて部屋へ戻るなり彼はベッドへ飛び乗つた。
「うるさいのは勘弁してくれよ。」
嬉々としてスイッチをいぢる彼を見ながら、俺は体を起こして煙草に火を点けた。全くの無音がいいと言ふ訳ではないが、セックスをするのに果たして音楽は必要だらうか。
有線チャンネルを暫しさまよつてゐた彼は、目当ての曲を漸く探し当てたのか、お待たせと言つて俺に寄り添つてきた。
シーツの下からは音楽と、それに伴ふ振動が上がつてくる。彼は唇だけで小さく歌ひながら、既に興奮の色を示し始めた体を俺の体に絡ませる。
「知つてる?この曲。」
「サビだけな。」
リズムに合はせて後ろから突き上げながら、背中に唇を押し当ててサビの歌詞を歌ふ。
変はらない世界。
叶はない夢。
街角でこの歌を耳にする度に、俺は彼の幸せを祈つてゐる。