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帆を張るやうに胸を張れ

同性愛者のサラリーマンのblog


甘い甘い…

デザートをよく作つて貰ふから、デザート用の食器も買ふ事にした。
普通の店には気に入つた物が無く、百均で、昔のデパートの食堂のショーウィンドウに並んでゐさうな、いかにもと云ふ感じの物を買つた。

かう云ふちまちました買ひ物が、物凄く楽しい。
細かい事をやり取りしながら過ごす時間が、とても嬉しい。


暫くおあずけだつたから、翼が風呂に入る辺りからそはそはし始め、裾の長いTシャツ一枚の翼がベッドに滑り込んで来た所で、俺の興奮は最高潮に達した。

キスもせずにTシャツの裾を捲り上げ、翼のそれに自分の昂りを押し付ける。
まだ柔らかな翼のそれにローションを垂らし、自分のモノと一緒にゆつくりしごくと、戸惑ひながらも翼の頬が染まつてゆく。強い刺激を与へないやうに気をつけて、翼のそれが徐々に硬度を増し、形を変へるのを楽しんだ。

おあずけが長過ぎて、何をどうしたいのかがよく判らなくなつてる感じで、ぺニスを擦り合はせたり、抱きついたりしてゐたら、翼の手が俺の頬に触れた。
顔を上げると、翼が切なげな目で俺を見つめてゐる。

細い指先が俺の前髪を掻き上げ、柔らかい手のひらが顎を撫でる。
その手に導かれるやうに、俺は俺を待ち侘びる唇に辿り着いた。

丁寧にキスをして、上から翼を見下ろすと、翼の指先が俺の肩先を撫でた。

『うえてる』

翼が鼻の上に皺を寄せて、意地悪く笑ふ。

「ああ、凄く飢えてるよ。仕方ないだろ。おあずけが長過ぎるんだ。」

俺があつさり認めると、翼は今度は肩を揺らして笑つた。
それからふと、咎めるやうな表情になる。唇を尖らせたり、わざとらしく大きな溜め息を吐いたり。

『じぶんだけおあずけのつもり』

俺が目を見開くと、翼が抱きついてきて、会話はそれきりになつた。




  1. 彼との事

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