パパです。(12月5日の日記。)
仕事の帰りに家の近所のコンビニへ寄つたら、レジの女の子が酔つ払ひに絡まれてゐました。
「お姉ちやん、彼氏ゐるの?」から始まつて、歳はいくつか、家は近いのか等、なんで手前に教へなけれあならねえんだよつつふやうな質問を続け様にしてゐます。
初めはにこやかに応対してゐた女の子も、次第に困惑した表情に変はつてゆきました。女の子が黙り込んでも、酔つ払ひは構はず喋り続けます。
「どうかしましたか。」
俺が声を掛けると、酔つ払ひはぐるりと顔を回すやうにして、俺を見上げます。
「あんた、何だ。」
俺は酔つ払ひに顔を寄せて答へました。
「この子の父親です。」
吃驚する酔つ払ひ、と女の子。
「娘が何か、粗相をしたのでせうか。」
酔つ払ひは胡散臭げに俺を見つつ、口をもごもごさせながら帰つてゆきました。
咄嗟の事とは言へ、何であんな事を言つちまつたんでせうねえ、俺は。
困惑顔の女の子と二人、レジに取り残された俺は、急に恥ずかしくなつて、礼を言ふ彼女の声を背に、手を振つて店を出ました。
あー、恥ずかしかつた。
「お姉ちやん、彼氏ゐるの?」から始まつて、歳はいくつか、家は近いのか等、なんで手前に教へなけれあならねえんだよつつふやうな質問を続け様にしてゐます。
初めはにこやかに応対してゐた女の子も、次第に困惑した表情に変はつてゆきました。女の子が黙り込んでも、酔つ払ひは構はず喋り続けます。
「どうかしましたか。」
俺が声を掛けると、酔つ払ひはぐるりと顔を回すやうにして、俺を見上げます。
「あんた、何だ。」
俺は酔つ払ひに顔を寄せて答へました。
「この子の父親です。」
吃驚する酔つ払ひ、と女の子。
「娘が何か、粗相をしたのでせうか。」
酔つ払ひは胡散臭げに俺を見つつ、口をもごもごさせながら帰つてゆきました。
咄嗟の事とは言へ、何であんな事を言つちまつたんでせうねえ、俺は。
困惑顔の女の子と二人、レジに取り残された俺は、急に恥ずかしくなつて、礼を言ふ彼女の声を背に、手を振つて店を出ました。
あー、恥ずかしかつた。