帆を張るやうに胸を張れ

今朝カレーが食べたいと言つたらママンが、

「レトルトのしかないわよ。」

と言ひながら、煮〆に入つてゐた根菜を洗つてご飯に乗せ、カレーを掛けてくれました。
これがまた、すんげえ美味かつたの。

さすがママン。

今日は家族で祖父母の家へ年始の挨拶に行きました。
親戚のチビ達もうじやうじや来てゐて、もう賑やかなのなんのつて。
あんまり煩いから全員納戸に閉じ込めてやりました。

お化けが来るぞーつて言つて納戸に隠れさせておいて、外から俺がお化けの声色で、

「食べてもいいのはどの子ですか～」

つて言つたら隠れてるのに中で揉め始めた。
笑ひを堪へつつ、事の成り行きを見守つてゐると、暫しの沈黙の後一番年上のが、

「僕！」

と叫んで納戸から飛び出して来ました。

半ベソ掻きながら。


なんて勇敢なんだろう！
もちろん、うんと誉めてやりました。

大人になつたらさうやつて大切な人を守つてやるんだぞ。