帆を張るやうに胸を張れ

仕事等の改まつた席で話をする時に、“うーんと”とか“えーと”とか言つてはいけないと教はつた人は多いと思ふんだけど、そのせいかもつと可笑しな話し方をする若者が増えたやうな気がする。
語尾と言ふか、母音を延ばす話し方をする。

「これはあー」
とか、

「今週末うー」
とか、

「この数字でえー」
とか、
これはこれで聞き苦しいやうな気がする。
まだ、

「これはですね、えーと…」
とやつてくれた方が俺は聞き易い。
年寄り連中は“ねさよ言葉”と言つて嫌ふんだけどさ。

それよりももつと気になるのは、個人の意見と言ふか、自己主張が弱い事。
一般論を被せて曖昧にしてしまつたり、個人的には、自分としては等と言つて、さも大した事ではないと云ふやうにしてしまふ。
意見は意見としてぶつけたら良いのにと思ふんだけどね。例へそのままの形で採用されなくても、新しい結果を導き出すかもしれないぢやん。

オッサンは若者を潰す事ばつかり考へてないで、余裕を持つて受け止めてやらうぜ。
いつかは今ゐる場所を明け渡す日が必ず来るんだからさ。