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帆を張るやうに胸を張れ

同性愛者のサラリーマンのblog


犬を飼ふ。

「さあ、遊ばうか。」

主が首輪を手にすると、それが合図のやうに男の子はTシャツを脱いだ。それから主の足下まで四つ這ひで這つてゆき、主の持つ首輪の上に細い首を差し出す。
首輪を着けて貰ふと、男の子は頭をぶるぶる振つて首輪を鳴らし、主の脚に身を寄せるやうにして座つた。

犬になつた。
俺は主を見上げる男の子を見てさう思つた。さつきまでの男の子は何処かへ行つてしまひ、そこにゐるのは一匹の犬だ、

主は犬に、待てと声を掛けて、俺の傍らへ来た。犬はその一歩一歩を慎重に目で追つてゐる。

主は俺の横に並んで立つと、犬と向ひ合つた。

「来い!」

主が命じると、犬は四つ這ひのまま此方へ来た。
主は、よしよしと犬の頭を撫でた。
そんな事を二度程繰り返してから、

「呼んでみて。」

と、俺に言つた。
俺は犬から少し離れた所から犬を呼んだ。

「おいで。」

犬は傍らの主をちらと見上げると、俺の元へ這つて来た。
媚びるやうに俺の爪先へ鼻を擦り寄せ、白目の多い目で俺を見上げる。
その頭を撫でてからしやがむと、犬は寝転んで腹を見せた。
俺は犬の下腹へ手を差し入れた。
生暖かく、滑らかな手触りを楽しみながら、脚の付け根や臍を指先で擽つてゐると、犬は大きく舌を出して、ハッハと息をした。
俺は片手で犬を押さへて、胸の方まで撫で上げてみた。
淡い色の乳輪に、小さな乳首がツンと立つてゐる。親指と人差し指で優しく擦つてやると、犬は甘えるやうに鼻声で鳴いた。

俺は指先に力を込めてみた。犬はまた、大きく口を開いて、切なげに此方を見る。
主は無言で俺を促すと、部屋の隅に設へてあるソファーベッドに寝かせた。シャツの釦を外し、スラックスからベルトを抜いて前を開ける。

「来い。」

主が呼ぶと、犬は待ちかねてゐたやうにソファーベッドに飛び乗つた。
犬は前足を折つて顔を近付け、俺の唇を丁寧に舐めた。俺が口を開くと、更に舌を差し込んで、歯茎や頬の内側まで舐め回す。それから乳首を舐め、スラックスから覗く性器の膨らみを嗅いだ。犬は鼻を押し付けて、ふんふんと執拗に嗅ぎ続けた。

主は俺にスラックスと下着を脱ぐやうに言つた。 俺が再び横たはると、犬が膝を立てた脚の間に顔を埋めてきた。
腿の内側に当たる髪と鼻息が擽つたくて膝を開くと、犬はぺろりと俺のペニスを舐め上げた。根元から亀頭のくびれまで丁寧に舐め、陰嚢から蟻の戸渡、アナルまで何度も何度も舐めた。

舐められながら次第に興奮が高まつてきた俺は、起き上がつて犬を捕まへた。
腰を両手で掴むと、犬は自ら頭を下げて腰を高く上げ、俺の眼前に総てを晒した。
てらてらと濡れ光るアナルに中指を差し込むと、犬はいつそう背中を反らして尻を蠢かせる。俺は乱暴に指を引き抜いて、後ろから犬に伸し掛かつた。
細い腰を強く抱いてペニスを突き入れると、犬は、あ…と一声、人の声で鳴いた。



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