種。
知人が“里親”をやつてゐます。もう何人もの子供を育ててゐて、他の里親達の相談にも乗つてゐたりします。
その知人が言ふには、里親とは“親”ではないのださうです。
“親と云ふ存在”なのださうです。
「親だと思つたらエゴが出ちやうからね。」
自分の希望は極力抑へ、子供にありつたけの愛を注ぐ。それが里親の使命なのださうです。
先づ自分が里子を愛して見せて、人を愛すると云ふ事や、その方法を教へるのださうです。
やがてその里子が家族を作る日の為に。
実の親達や、養育者に付けられた傷を癒し、自分は人から愛される存在である事や、愛する能力を持つ存在である事を教へる。
エゴや憎悪で捩れくれ歪んだ“絆”を解いて、もう一度愛情と信頼で結び直す。
「綺麗な水を吸はせて、太陽の光や風の中で育てたら、どんなに縮こまつた種からも芽が出るんだ。」
初めから腐つた種なんか無いんだよ。
知人はさう俺に言つた。
その知人が言ふには、里親とは“親”ではないのださうです。
“親と云ふ存在”なのださうです。
「親だと思つたらエゴが出ちやうからね。」
自分の希望は極力抑へ、子供にありつたけの愛を注ぐ。それが里親の使命なのださうです。
先づ自分が里子を愛して見せて、人を愛すると云ふ事や、その方法を教へるのださうです。
やがてその里子が家族を作る日の為に。
実の親達や、養育者に付けられた傷を癒し、自分は人から愛される存在である事や、愛する能力を持つ存在である事を教へる。
エゴや憎悪で捩れくれ歪んだ“絆”を解いて、もう一度愛情と信頼で結び直す。
「綺麗な水を吸はせて、太陽の光や風の中で育てたら、どんなに縮こまつた種からも芽が出るんだ。」
初めから腐つた種なんか無いんだよ。
知人はさう俺に言つた。