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帆を張るやうに胸を張れ

同性愛者のサラリーマンのblog


種。

知人が“里親”をやつてゐます。もう何人もの子供を育ててゐて、他の里親達の相談にも乗つてゐたりします。

その知人が言ふには、里親とは“親”ではないのださうです。
“親と云ふ存在”なのださうです。

「親だと思つたらエゴが出ちやうからね。」

自分の希望は極力抑へ、子供にありつたけの愛を注ぐ。それが里親の使命なのださうです。
先づ自分が里子を愛して見せて、人を愛すると云ふ事や、その方法を教へるのださうです。
やがてその里子が家族を作る日の為に。

実の親達や、養育者に付けられた傷を癒し、自分は人から愛される存在である事や、愛する能力を持つ存在である事を教へる。
エゴや憎悪で捩れくれ歪んだ“絆”を解いて、もう一度愛情と信頼で結び直す。

「綺麗な水を吸はせて、太陽の光や風の中で育てたら、どんなに縮こまつた種からも芽が出るんだ。」

初めから腐つた種なんか無いんだよ。

知人はさう俺に言つた。


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