万葉の戀歌。
茜草さすむらさき野ゆき標野行き野守は見ずや君が袖振る
一面に紫草の揺れる御領地を歩きながら頻りに私に手を振つて下さるあなた。でも気をつけて。野の守人に見られてしまふわ。
余りにも有名な額田王の御歌だけれど、これに対する大海人皇子の返歌が凄い。
むらさきのにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑにわれ恋ひめやも
紫草の匂ひ立つやうに美しいあなたを憎いと思つてゐるなら、既に人妻であるあなたに、どうしてわざわざ恋したりするものか。
情熱的と言ふか攻撃的と言ふか、迸るやうな激しい恋情に読む側の心も揺さぶられる。
この後の“壬申の乱”で、彼は見事、額田王を我が腕に取り戻す。
男前だよなあ。
一面に紫草の揺れる御領地を歩きながら頻りに私に手を振つて下さるあなた。でも気をつけて。野の守人に見られてしまふわ。
余りにも有名な額田王の御歌だけれど、これに対する大海人皇子の返歌が凄い。
むらさきのにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑにわれ恋ひめやも
紫草の匂ひ立つやうに美しいあなたを憎いと思つてゐるなら、既に人妻であるあなたに、どうしてわざわざ恋したりするものか。
情熱的と言ふか攻撃的と言ふか、迸るやうな激しい恋情に読む側の心も揺さぶられる。
この後の“壬申の乱”で、彼は見事、額田王を我が腕に取り戻す。
男前だよなあ。