お一ついかが。
同僚の話。
同僚の奥さんには、関西に嫁いだ妹さんがゐるさうな。
妹さんはご主人の実家で、ご主人のお母さん、つまり、お姑さんと同居してをりました。
ある日の事、妹さんがお姑さんの部屋の前を通りかかると、中から女の人の話声がする。
お客さんが来るやうな時間でもないし、娘さんも出勤してゐて、家の中には妹さんとお姑さんしかゐないはず。
もしかして、おばあちやん惚けちやつたのかしら…
心配になつた妹さんは、おばあちやん、と声を掛けて襖を引き開けた。
するとそこには…誰もゐなかつたのだ。
結局、声の主は判らず、もちろん、部屋を使つてゐるお姑さんには言へず、怖くなつた妹さんは姉である同僚の奥さんに電話をしてきた。
「それが、家族に聞かれたくないからつて、夜中にかけてきたんだつてさ。」
奥さんが怖いぢやないのと文句を言ふと、妹さんは、
「お裾分けよ。」
と笑つたさうな。
嫌なお裾分けだなあ、おい。
同僚の奥さんには、関西に嫁いだ妹さんがゐるさうな。
妹さんはご主人の実家で、ご主人のお母さん、つまり、お姑さんと同居してをりました。
ある日の事、妹さんがお姑さんの部屋の前を通りかかると、中から女の人の話声がする。
お客さんが来るやうな時間でもないし、娘さんも出勤してゐて、家の中には妹さんとお姑さんしかゐないはず。
もしかして、おばあちやん惚けちやつたのかしら…
心配になつた妹さんは、おばあちやん、と声を掛けて襖を引き開けた。
するとそこには…誰もゐなかつたのだ。
結局、声の主は判らず、もちろん、部屋を使つてゐるお姑さんには言へず、怖くなつた妹さんは姉である同僚の奥さんに電話をしてきた。
「それが、家族に聞かれたくないからつて、夜中にかけてきたんだつてさ。」
奥さんが怖いぢやないのと文句を言ふと、妹さんは、
「お裾分けよ。」
と笑つたさうな。
嫌なお裾分けだなあ、おい。