帆を張るやうに胸を張れ

例えば目が見えない人に自分の目で物を見なさいとか、手が無い人に自分の手で物を持ちなさいとか、足が無い人に自分の足で歩きなさいと言う人は居ないだろう。

それなら何故、知的に障碍の有る人には自分の頭で考えなさいって言うんだろう。

同じ事なんだよ。

本人も出来た方が楽だろうって言う人が居るんだけど、それが本人の為ではなく、世話をする人の為だったりする事もある。
実際にそう言った人も居る。
子供が自分で出来る様になれば、お母さんも楽でしょうって。

その為に出来ない事を強いられて苦しむ子や、出来ない事を悪い事だと思って苦しむ子がどれだけ居る事か。
出来ない事を努力するよりも、出来る事をすると云う選択を何故しないのか。

“可能性”だとか“挑戦”だとか、見た目の良い言葉の裏で苦しむ子供の姿を見て下さい。
声を聞いて下さい。

出来る事を積み重ね、積み重ねた自信と云う展望台に立った時に、初めてその子は自身の“可能性”を見るでしょう。
“挑戦”したいと云う意志と、勇気が湧いて来るでしょう。

本当に必要な支援とは、壁の向こう側に居て手を引っ張る事じゃなくて、壁の此方側に居て一緒に壁を越える事なんだと思う。


拍手コメントを頂いて一部修正致しました。あのままでは、支援級の現状を知らない人が見たら、支援級の先生方は全員が酷い怠け者と云う事になってしまいます。
乱暴な書き方をしてしまって、本当に申し訳ありませんでした。
教え諭す様な文章に、日頃の教室での丁寧な指導の様子が見える様です。
あなたの様に、子供達への愛情と教育者としてのプライドとを併せ持った先生が、もっともっと出て来て下さる事を祈っています。
コメントをありがとうございました。

拍手御礼。